いよいよ御用納めである。今年も目標の100冊を超え101冊となった。しかし、本はまだまだ読む!今年は、新書やビジネス書をよく読んだ。「もしドラ」のベストセラー1位は納得できる。内田樹(うちだ たつる、街場のメディア論他)と絲山秋子(いとやま あきこ、沖で待つ他)の印税と、岡山文庫の売り上げには相当協力した。小説では、本屋大賞を取った冲方 丁(うぶかた とう )の「天地明察」がおもしろかった。囲碁をまたやりたくなったが、数学はやはり避けたい。私にとって、本は師であり、師は本である。本を読めば、無条件に自分の人生が深くなると信じて疑わない。諸君、本を読もう!〈文責:校長〉撮影12月21日                                                             読了の武士の家計簿年用意   玉                                                      今日(12/29)、現在公開中の映画『武士の家計簿』の原作となる同名の新書を読了した。2003年発行時に買って、塩漬けになっていた本である。ある武士の一家の家計簿から、幕末から維新後までの武士の実像に迫る作者渾身の作。作者は、岡山県出身の磯田道史氏である。収穫であった。今年最後に読む本にふさわしい内容であった。もう一冊、武士の世界と幕末・明治維新を考察した司馬遼太郎と海音寺潮五郎の対談集『日本歴史を点検する』も現代への示唆の多い作であった。                                       敬遠の一書や霜花鳴る思ひ           一碧楼                                        地政学の書物僕も少し読む火鉢の火を直す  一碧楼                                      一句目は青年時代。二句目は老境に入ってからのもの。高校時代に買ったままで書棚で眠っている本を、何かのきっかけで読み、読了した時の気分は、青春の蹉跌に勝利したかのような高揚感に駆られる。本棚の中にも、物語はある。