3月21日(火)に表彰伝達式、JENESYS2016の報告、終業式が行われました。

まず、表彰伝達式を行いました。読書によく親しんだ生徒を「多読賞」として表彰しました。

 

次に、JENESYS2016に参加した生徒により報告が行われ、フィリピンの現状や、現地で行ったプレゼンの様子などを発表しました。

最後に3学期終業式が行われました。

光陰矢の如し、1年はあっという間だったと思います。新しい学年でいいスタートが切れるよう、春休みを有意義に過ごしてください。

以下は校長式辞です。

月日の早く過ぎ去ることを日本では「光陰矢の如し」と言う。英語では「Time is money」だと思っているだろうが、「時間はお金」というのはあまりに生々しく損得に結びつく感じがして、どうもニュアンスが違う。君たちにもすぐに理解できるのは「Life is short」だ。日本語よりも直接的に、「ぼやぼやしていたら人生終わっちゃうよ」と言っているのだろう。
早いもので、私がこの玉島商業へ赴任して一年が過ぎ去ろうとしている。君たちも年を取ったら感じるだろうが、年を取るに従って加速度的に時間が早く過ぎ去るような気がしている。君たちにとっては1年/16、17年だろうが、私にとっては1年/57年だから、早く感じるのだろう。
子の一年間、命の大切さについては幾度も話したが、命同様大切な時間を無駄にせぬ生き方をしてほしい。

さて、本年度最後なので、私が1年間お話ししてきたことを振り返ってみたい。ほぼ忘れているだろうが、そうだったなあと思い出してほしい。

まず一学期始業式では、「元気」「根気」「やる気」の「三つの気」がないと何事も成し遂げられないと話した。その中でも何よりも大切なのは「やる気」だよと強調したつもりである。この1年間、「やる気」で生きたか自分に問うてほしい。

入学式では、その後何度も話した近江商人の「三方良し」すなわち「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の話をした。 三つの「良し」の中で何よりも「世間良し」が大切だと話したつもりだ。

6月2日の全校朝礼では、「どうせ無理」という言葉は言い訳だと話した。これは北海道の小さな会社でロケットを作った植松電機の植松さんの講演から拝借したものだ。死に物狂いの挑戦もせずに敵前逃亡のような姿勢では何も成功するわけがない。今後の君たちの発奮を期待している。話は変わるが、後ほどプレゼンしてくれるフィリピン派遣チームの皆さんは、「どうせ無理」と思わずに挑戦したからこそ、大成功で帰国している。

1学期終業式では、再び「三方良し」と「努力には慣性の法則が当てはまる」という話をした。要するに長い人生では、努力する人とそうでない人には、時間が経てば経つほど大きな差が生じるということだ。高校生のうちに努力する習慣をつけて、そのまま慣性の法則で人生を歩んでほしい。

二学期始業式では、私にとっては夏休み最大のショッキングな事件である神奈川県相模原市の障害者福祉施設で19人もの方々が殺害された事件を取り上げ、障害を持っている人たちや高齢者に対する偏見や差別が現に存在し、そういった人はいなくなって仕舞えばいいと思っている人がたくさん存在することの恐ろしさに触れた。

11月の全校朝礼では、三年生の就職面接練習で「三方よし」が説明できなかった人があまりにも多かったので、少し詳しく説明した。

11月11日の90周年記念式典では、本校の歴史を詳しく説明し、伝統に恥じない学校にして行く決意を述べた。

2学期終業式には、神奈川県相模原市の障害者福祉施設での殺傷事件と44歳で亡くなった教え子のことに触れて、自他の命を大切にして欲しいと話しました。
それともう一つ、授業中の態度についても厳しく注意をさせてもらいました。

3学期始業式では、「若いんだから無理をしなさい」と言いました。そして「工夫した上での努力」の大切さを強調しました。

そして先日の卒業式では、アインシュタイン博士の「常識とは18歳までに身に付けた偏見のコレクションのことである」という言葉を紹介した上で、当たり前だと思っていることに疑問を持てる感性を身につけて欲しいと話しました。そして最後に「三方よし」にも触れました。

そして今日を迎えています。何度も言ったのは、入学式、1学期終業式、11月全校集会、卒業式の計4回にわたって触れた「三方良し」の精神です。「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の教えは、本校の校訓である「誠実、勤勉、礼儀」を守って生きて行くこととイコールなのだと思います。
これだけ1年間聞き続けたのですから、人に「三方良し」を説明できないようでしたら商業高校生失格です。しっかり説明できるようにしてもらいたい。

いよいよ二週間もすれば新たな年度が始まり、皆さんはそれぞれ2年生、3年生になります。冒頭言ったように「Life is short」なのです。今を大切に生きてください。
2年生は就職試験解禁の9月16日まで6ヶ月を切りました。180日ありません。入学試験までも同様です。心して4月を迎えてもらいたい。
1年生も、まだまだ時間があると思わないで欲しい。35ヶ月ある高校生活の12ヶ月が終わろうとしています。残り23ヶ月です。奮闘を期待します。

それでは交通事故や病気、怪我の無いことを祈ります。