空を見上げると、空が二つに割れていた。あっ!モーニング・ローリーだ!!モーニング・ローリーはオーストラリア北部に発生する巨大回転雲。長さ数百㎞にわたり一直線に延び、速度は約60㎞。NHKのワンダー×ワンダーで見たが、地平線の彼方から迫り来る姿は壮観だ。しかしここは備中玉島、そんなはずもなく、何雲と呼ぶかは知らないが、ただの冬の雲。すぐに雲はぼやけ、冬の晴天となった。〈文責:校長〉撮影12月17日am8:11 ※NHKワンダー×ワンダーHP参照 うごいてゐる空いつたいの冬の雲 一碧楼 冬雲と太陽とわれらにお葉漬があり 一碧楼 一句目、一碧楼も玉島でモーニング・ローリーを見たか?二句目、冬の空を歌った明るい句。冬の空を見ると暗くなりがちだが、この句は明るく楽しい。「お葉漬け」は長野の郷土食。野沢菜などを晩秋に漬け、冬、桶の氷を砕いて取り出し、時間をあけないで食べると最高に美味しいらしい。一碧楼は食通だったようだ。 ※ながの食育教育情報プラザHP参照 冬雲に髭を当たるや西遙照 玉 ※髭を当たる…ひげをそる
★中塚一碧楼(なかつか いっぺきろう 1887~1946)…玉島勇崎出身の俳人。河東碧梧桐の新傾向俳句運動に参加。【広辞苑】に人名掲載。